学会のデザイン発表会で広島へ行った折、原爆ドームに足を運んだ。
あのとき、この場所と、いま自分がいる時間と場所。
その間にはとても大きな隔たりがあるのに
間違いなく連続していて、その連続性と乖離性に頭がくらくらした。
空はどこまでも高く、芝は青い。
周囲の自然はこんなにも旺盛なのに、
命の鼓動をとめることを余儀なくされる人たちがいる。
その落差が切ない。
昨年の夏、年上の知人が亡くなった。
今年の夏、知人の近しい親戚が亡くなった。
命というのは、意識というのは、
音楽のような、時間とともにある響きのようなものだろうか。
楽器が壊れると、もう、音楽は鳴らない。
しかし、響きの記憶は残る。
楽譜も残る。
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